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⼤書院から築⼭を望む
⼤書院と⽯橋・講堂

名勝智積院庭園

所在地:京都市東⼭区東⼤路通り七条下る
指定年月日:昭和20年2⽉22⽇ 名勝指定
所有者:宗教法⼈智積院
公開:常時公開(年末休園)
ホームページ:http://www.chisan.or.jp/


【庭園の概要】
 智積院は、真⾔宗智⼭派の総本⼭で、⽞宥僧正によって東⼭の地に開かれました。天正13年(1585)、豊⾂秀吉による紀州根来寺焼き討ちに遭い、⾼雄に難を逃れていた⽞宥僧正は、豊⾂⽒の滅亡後、徳川家康から秀吉が愛児鶴松の菩提を弔うため建⽴した祥雲寺の拝領を受け、祥雲寺を五百仏頂⼭根来寺智積院と改名します。その後、天和2年(1682)をはじめとする幾度かの⽕災で建物を失いますが、貞享元年(1684)には御所から東福⾨院旧殿を下賜され、⼤⽅丈として再興します。しかしながら、明治2年、昭和22年にも災禍にみまわれ、昭和50年に⾦堂、平成7年に講堂が再建され、現在に⾄っています。
 庭園は、江⼾時代前期の第7世運敞僧正によって作庭されたとの記録が残されており、建造物の移転などとともに改修されてきたものと考えられています。昭和20年(1945)、⾃然地形を巧みに利⽤し、『都林泉名勝図会』(寛政11年・1799)に描かれた景観を⾊濃く残す庭園として、名勝指定を受けています。


【整備事業の概要】
 明治期以降、庭園では園池や⼤書院等において改修や修理が幾度か⾏われてきましたが、平成20年頃から書院縁側の束や園池護岸等に傷みが認められるようになりました。そこで学識経験者等の指導を得ながら調査を⾏った結果、庭園の抜本的な修理を⾏う時期を迎えていると判断されたため、平成21年度に基本計画を策定し、翌22年度から保存修理事業が開始されました。
 植栽についても、周辺樹⽊の⾼⽊化により庭園空間が圧迫された状況にありました。そこで、『都林泉名所図会』に基づき、これらの⾼⽊や庭園の特徴的な景観を構成している⼤苅込等の植栽整備が⾏われ、絵図に描かれた空間性が取り戻されました。また、⼤書院前に広がる園池についても、地形を⽣かして造営された当初構造を残しつつ、護岸及び池底の修復や、給排⽔系統の修理を⾏い、園池全体の機能調整が図られています。このほか、⽯橋修理や⽯燈籠の修理・復元も実施され、令和元年度に10年にわたる修理⼯事が完了しました。


【業務実績】
  《調査・測量》
    平成21年度 保存修理基本計画策定
    平成22〜23年度 実測図作成、毎⽊調査、護岸写真測量
    平成27年度 ⽯造物調査
  《設計・監理》
    平成22年度〜令和元年度 保存修理事業/実施設計及び設計監理業務
  《報告書》
    令和元年度 保存修理事業報告書作成



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